生物学ってこんなに種類があるの??
みなさんこんにちは。海外営業部のMです。
私は学生時代、外国語学部に所属していましたので辞書を引く機会が多かったのですが、この業界で働いていると様々な未知の専門用語と出会うことがあり、学生時代よりも頻繁に辞書を開いているような気がします。ユーザーさんとの自己紹介の段階で「What’s your major?(あなたのご専門は?)」と聞いて、返ってくる答えも様々です。
そこで今回は、私が把握している限りのライフサイエンスに属する各分野をまとめていきたいと思います。
Biology(生物学)
Biotechnology(生物工学)
Biochemistry(生化学)
Molecular Biology(分子生物学)
Cell Biology(細胞生物学)
Developmental Biology(発生生物学)
Evolutionary Biology(進化生物学)
Structural Biology(構造生物学)
Neurology(神経学)
Physiology (生理学)
Bioinformatics(生物情報学)
Biophysics(生物物理学)
Plant Physiology(植物生理学)
Immunology(免疫学)
Genetics(遺伝学)
Pathology(病理学)
改めて列挙してみると生物学がここまで細分化しているのは驚きです。
高校で生物Bしか履修していない私には、ライフサイエンスの分野の全体像を把握するのも一苦労です。しかし、私は言語が専門ですので、私なりのアプローチでそれぞれの分野をパターン分けしていきたいと思います。名は体を表しているはずです。
パターン①研究対象
例)Cell Biology(細胞生物学)、Plant Biology(植物生物学)など
これらはとてもわかりやすく、生物学の研究対象を表しており、その名の通り「細胞」や「植物」に関する生物学でしょう。しかし「植物学(Botany)」はまた違う名前がついているのは非常に興味深いですね。
パターン②研究のアプローチ方法
例)Molecular Biology(分子生物学)、Developmental Biology(発生生物学)、Evolutionary Biology(進化生物学)、Structural Biology(構造生物学) など
これらは、研究の際のアプローチ方法が表されており、分子レベルでのアプローチ、「発生」や「進化」または「構造」などの概念を用いたアプローチの生物学のようです。私の営業としてのキャリアの中で、分子生物学専門の研究者の方は、10uLのチップ(207C)をお求めの方が多いように感じています。分子レベルということで、微量の分注が必要なのかな。と素人ながら想像しております。
https://fukaekasei-b2b.jp/plastic/jointing-technology/
パターン③ バイオロジーと他分野との複合型
例)Biotechnology(生物工学)=Biology + Technology(生物学+工学)
Biochemistry(生化学)= Biology + Chemistry(生物学+化学)
Bioinformatics(生物情報学)=Biology+Informatics(生物+情報学)など
これらも、また名は体を表しており、生物学とは別の分野と合体したものでしょう。先日参加したアメリカの展示会でよく「Bioinformatics」と「AI」というコンビネーションで宣伝している近未来的なブースを見かけました。これから、学問が進歩するにつれて、生物学とのコンビネーションで色々な新しい領域が生まれてくるのでしょう。そのニーズに合わせて我々も、新しい製品を開発しなければなりませんね。
パターン④ その他
例)Neurology(神経学)、Immunology(免疫学)、Genetics(遺伝学)、Pathology(病理学)
このグループはライフサイエンスの中に分類されるものの、(Bio-)という接頭辞がついていないものです。生物学や医学の発展の中でImmune(免疫)という概念が見つかるまでは、Immunologyなど存在しなかったはずです。(Bio-)という接頭辞がついていない物でも、生物学や医学などが発展する過程において、新たに発見された概念がそのまま学問になったものでしょう。20世紀以降の100年間で誕生した新しい学問も多いと思います。
ここで少し、Genetics(遺伝学)ついて掘り下げてみたいと思います。これもまた、グレゴール=メンデル氏が「メンデルの法則」を見つけてGene(遺伝子)という概念を発見した以降生まれた分野です。グレゴール・メンデルという人はエンドウマメの遺伝について、実験を繰り返し、法則を発見し、論文に残しましたが、1884年に死去し、彼の生前にはそれが世間的には評価されませんでした。死後、数十年が経ち20世紀に入ってからようやく、ユーゴー・ド・フリース、カール・エーリヒ・コレンス、エーリヒ・フォン・チェルマクら三人によって再発見され証明され、初めて後世に残る研究となりました。今では「遺伝学の父(the father of genetics)」などと呼ばれていますが、まさしくGeneticsという学問を作ったのはこのメンデル氏で、彼の研究があってこそGeneticsは生まれたのだと思います。
NeurologyやImmunologyなども深堀りしていけば、深い歴史と研究者の情熱を知ることが出来るのではないでしょうか。
まとめ
専門外のライフサイエンスの領域を4つに分類して全体像を掴もうと試みたのですが、調べれば調べるほど奥が深いと感じます。私は文系学部出身の営業マンではありますが、少しでもサイエンスへの理解を深めて、あらゆる分野の研究者さんを支えることができるように、これからも勉強を続けていきたいと思います。
この記事を読んで下さっているみなさんの中で、ご自身の研究領域のことを教えて下さる方がいらっしゃいましたら是非、コメントやお便りを頂戴することが出来ましたら幸いです。
読んでいただきありがとうございました。
海外営業部
M
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